アスペルガー症候群は、自閉症と症状が似ているといわれています。他者が受ける印象からは類似する点が多いゆえに、間違えられることが多いのが現状です。
さて、今後は自閉症とアスペルガー症候群を混同することがないように、ここで自閉症についてご紹介しながら、アスペルガー症候群との違いについてご説明します。
まず、アスペルガー症候群とは、自閉症の症状がカテゴリー別に分けられたもの、と考えましょう。
自閉症とは、小さな子供において社会的な対人関係を築くことが困難な状態を指します。また、コミュニケーション能力が低いこともあり、それが対人関係を築くのを妨げているとも言えます。
自閉症の症状はそれだけではなく、強迫概念に取り付かれたり、異常行動が見られる場合もあります。自閉症が発症するのは子供のころですが、大人になってもその症状を持ち続けている、ということがあります。
アスペルガー症候群の症状は、自閉症のものと大部分において似ています。しかし、それでも自閉症と異なるのは、「言語能力の有無」です。自閉症には言語能力の低下が見られますが、アスペルガー症候群の場合、一定の言語能力、或いはレベルの高い言語能力を保持することが可能です。しかし、それを手段として他人と協調することを好まないので、対人関係を築くことが苦手なのです。
ですから、自閉症かアスペルガー症候群で迷ったときは、その人の言語能力で判断する必要があります。