アスペルガー症候群の特徴①

 

アスペルガー症候群の症状は、

 

①社会性について(対人関係が上手にできない)

 

②コミニケーション能力について(コミュニケーション能力の遅れ)

 

③行動障害(限定されたものに興味を示す、固定的な行動など)

 

があり、自閉症とよく似ています。

 

 

① 社会性について

 

社会性の障害とは、子供が友達の輪の中に入れないことです。幼稚園などに入園し、ほとんどの子供は友達を作り、そのなかで自分の存在意識を見出します。そうして友達の輪が友達同士の遊びへと発展しますが、アスペルガー症候群を抱えているとそれが出来ません。友達の中へ溶け込んでいけないので、一人遊びをずっとしていることになります。

友達と遊ぶか、一人で遊ぶか、そんなことは自分で選ぶことです。例え友達を遊ぶことを好まなくても、それは悪いこととは言えません。しかし、ここでの問題は、その子供が同世代の子供と上手に人間関係を築いていけない、ということなのです。

これを放置しておくと、思った以上の障害に悩まされることとなります。特に対人関係を築くことが困難、ということは、自分の言動が他者にどんな風に思われるかに無頓着ということです。ですから、知らずうちに相手の気にしていることをはっきり言い過ぎてしまったりして、相手に「意地悪」だと思われてしまいます。

社会的なルールの理解や、場の空気を読む、相手の気持ちを理解することなどが難しく、対人関係を上手に築けません。


みんなが喜んでいるときに一緒に喜んだり、相手の望んでいることを理解したりすることができず、「自己中心的」「空気が読めない」などと誤解をされてしまうこともあります。

 

また、相手を傷つけてしまうことをはっきりと言ってしまうこともあります。
「太っているね」などと、見たそのままを相手がどう思うのか想像できずに言ってしまうことがあります。

 

 

良い面

・自由に発想できる

 天真爛漫な生き方をしている

・行動力がある

 やりたいことに向かって一直線

・人に流されない

 ひとりでも怖がらずに行動する

 

しんどい面

・友人ができない

 それを寂しいとも思わない

・人に共感しない

 人の気持ちに興味が持てない

・社会常識やマナーがなかなか身につかない

② コミニケーション能力について

 

アスペルガー症候群の人は、会話能力は正常ですが、表情や行間を読むことができません。

誰もが言わなくてもわかるだろうと思うことも、言葉で伝えなければわからないのです。

 

会話を、ジェスチャーやアイコンタクト、顔の表情などを交えてできないため、ぎこちなく見えてしまう場合もあります。また、言い方が不適切であったりして、誤解を招いてしまう場合もあります。

 

 

 

良い面

・素直で正直

 思った通りのことを口にする

・興味のあることについては、どんどん発言する

・独特の感じ方をする

 人にはない感性を持っている

 

しんどい面

・言葉を字義通りに理解する

 たとえ話を本気にとる

・人の話を聞けない

 聞いて理解するのが苦手

・表情や身振りに鈍感

 他人の意図を読み取れない

③ 行動障害

 

アスペルガー症候群における行動の障害とは、簡単に言うと「特定のことに熱中しすぎる」ことを指します。

 

アスペルガー症候群の患者は、一つのことに熱中すると他のことに注意が行かないことがあります。これについては、アスペルガー症候群になっていなくてもありうることですが、程度が違うと考えておきましょう。

 

一つの行動、特定の行動に熱中しすぎると、周囲で「浮いた」存在になってしまいます。特に学校などの環境では、生徒が集団となって同じことをするのを自然と推奨されているので、一人その中から逸脱してしまいます。これがエスカレートすると、他の生徒や先生からの非難の対象になってしまいます。

 

 

興味のあるものに関しては、大量な情報を記憶することも珍しくありません。特に法則性や規則性のあるものに興味を示す場合が多く、異常なほどの集中力や記憶力、こだわりをみせます。

 

また、規則的な行動にこだわり、決まった道順、決まった手順、決まった日常習慣などがあり、このような本人が決めたルールを変えることを嫌います。違う道を通ったり、予定を変更したりすると、混乱してしまうこともあります。

 

 

こうしたことは、確かにアスペルガー症候群の特徴の一つではありますが、病気と捉えていいのか境界線が引きづらいようです。しかし、あまりに一つのことに異常な興味を示すという行動から、頑固で社会性に欠けている、と思われてしまうことがあります。

 

しかし、これについては悲観的になりすぎる必要はありません。何故なら、特定のものに尋常ならぬ興味を持った結果、その分野において優れた功績を残せる可能性が高いためです。こうした障害を持ちながらも成人し、興味のある分野で大活躍した有名人は、少なくないのです。そのため、本人がどんなことに興味を持ち、それがどれだけ得意が見てあげる必要があります。

 

 

行動障害の事例

①こだわり:場所・モノ・人・予定
②食事:拒食・異食・偏食
③破壊:服破り・器物破損
④素行:蹴る・つねる・殴る・噛みつく・粗暴・目つき・徘徊・多動
⑤自傷:頭突き・顔叩き・傷いじり・爪はぎ・腕噛み
⑥睡眠・不眠・昼夜逆転・浅い眠り・悪い寝付き
⑦声:奇声・大声・うなり

 


良い面

・一定の作業を正確に緻密にこなすことができる

・好きなことには優れた集中力を発揮する

・反復作業、単純作業をいとわない

 

しんどい面

・興味の偏りが強く、頑固な面がある

・臨機応変な対応ができない

 予定通りを望む

・決まりを守りたがる

 融通がきかない 

  

(発達障害療育も糸口より)

(アスペルガー症候群naviより)

(アスペルガー症候群ガイドより)

 

 

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