ADHD、脳血流から判定 診断精度8割 中大など開発

 朝日新聞デジタル 7月3日(金) 配信


脳の血流を測ることで注意欠陥・多動性障害(ADHD)を見分ける方法を開発したと、自治医科大と中央大のグループが発表した。米科学誌に論文が掲載される。精度が上がれば診断補助ツールとして期待できるという。

 「落ち着きがない」「待てない」などを特徴とするADHDの子どもは「我慢を強いられる課題」に取り組んだとき脳の前頭前野がうまく働かないと考えられている。グループでは指定された画像が現れた時だけスイッチを押すゲームをして脳の血流に起きる変化を「光トポグラフィー」と呼ばれる装置で測定した。ADHDと診断された子ども30人とそうでない子ども30人(いずれも平均年齢8歳)で比較したところ、ADHDではない子はゲームをした時に前頭前野の血流が増えるのに対して、ADHDの子ではほとんど変化がなかった。約8割の精度で判定できるという。

 光トポグラフィーはすでにうつ症状の診断補助ツールとして使われている。自治医科大の門田行史講師は、「ADHDは行動観察による診断しかなく、症状の見極めに時間がかかるうえ、判断が難しいケースもある。今後、診断補助ツールに使えるように精度を高めていきたい」と話している。


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